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上篠路地区雪堆積場管理業務【2020-2021】
土木事業
2021.02.26
2月の上篠路地区雪堆積場より
みなさん、こんにちは!
上篠路地区雪堆積場の作業報告担当、K.O.シローです!
今回紹介するのは『雪山の造成方法』についてです。
雪堆積場の雪山を作っていく上で重要なのはズバリ!!「斜路」と「ステ
ージ」です!
まずはその「斜路の造成」について見ていきます!
最初に、運ばれてきた雪をタイヤショベルでかき上げて大きな塊にしてい
きます!この作業を斜路造成に必要となる、約40,000m3の雪が集まるまで
行います!
雪のかき上げ状況
この斜路なんですが、急勾配やばらつきのある勾配だとダンプがうまく上
がれず、荷台の雪が落ちて事故につながったり、スリップの原因になったり
するため、いかに緩やかで一定勾配の斜路を作れるかがとても重要になりま
す!
そこで重機オペレータの腕の見せ所!…と、これまでならいくところです
が、当雪堆積場では
「知識や経験がなくても一定レベルの斜路が作れる」
ようになる、ICT対応ブルドーザを導入しています!
これは、測量データを元に斜路の造成場所や勾配を3次元データとして作
成し、その3次元データを取り込むことで、ブルドーザがGPS等で制御さ
れ、3次元データ通りの勾配で斜路が造成できるという優れものなのです!
そのICT対応ブルドーザで斜路を造成している様子がこちらです!
ICT対応ブルドーザによる斜路造成状況
あ
ICT対応ブルドーザ
あ
綺麗な一定勾配の斜路が出来ました!
しかし、このままでは、排雪車両が走った時、タイヤが埋ってしまい、身
動きがとれなくなってしまいます!なので散水をしながら、タイヤショベル
で何度も踏んで締固めることで表面に氷の層を作り、頑丈な斜路に仕上げて
いきます!
あ
これでもまだ、排雪車両は通れません!表面の氷の層がツルツルなんで
す!そこで最後に滑らないで通れるように砕石を敷いて、斜路造成は完了で
す!
ここからは「ステージの造成」について見ていきます!
皆様が運んできた雪は、ステージの上に降ろした後、タイヤショベルでス
テージ外側へ落とし込んでいきます!この作業を繰り返し行うことで雪山が
だんだん拡がっていきます!普段は1日で約1mほどステージが拡がります
が、大雪が降った際には1日で5m以上拡がることもあります!
あ
しかし雪を落とし込んだだけの部分は、雪が固まっておらず、そのままだ
と排雪車両が埋まってしまいます。そこで、ステージが拡がるたびに外周部
への散水と締固めを行います。ステージ上ではどんどん入ってくる雪に素早
く対応するため、散水車を使って一気に散水します。散水が終わったらすぐ
にタイヤショベルでしっかり踏んで締固めていきます!
ステージ端部散水状況a
タイヤショベル締固め状況
ここで話は変わりますが、上の写真、ステージの端部に向かって緩やかな
上り勾配がついているの、わかりますか?
これは、排雪車両がダンプアップして雪を下す時に重心が後ろに傾いて車
両がひっくり返ったり、ステージから落っこちたりしないようにするためな
んです!ただ、気温等の状態により、雪が荷台にへばり付いて落ちてこない
ことがあるのでダンプアップはゆっくり慎重にお願いします!
さて、2階ステージも大きくなってくると、ぼちぼち3階の準備に取り掛
かります!2階同様、まずは斜路の造成です!作業方法は先ほどと一緒です
ので完成した斜路をご覧ください!
2階斜路造成完了
ここまでくると雪山もだいぶ成長してきました!地上からの高さは2階ス
テージまでで約20m、3階ステージでは約30mもあります。もしステー
ジの高さが低いと、受け入れた雪ですぐに敷地がいっぱいになってしまい、
3月末まで雪の受け入れを続けることができなくなってしまうんです。
約1,000,000m3
上篠路地区雪堆積場では3月31日まで雪を受け入れています。3月に入
ると気温の上昇や雨によりステージが弱くなり、雪の重量でタイヤが埋まっ
てしまう可能性があります。ご来場の際は雪の積みすぎに注意し、場内では
徐行運転のご協力を宜しくお願い致します。受入期間も残り約1か月となり
ました。残っている雪を搬出したいという方はぜひ上篠路雪堆積場におこし
ください!
今回の報告はここまでとなります。次回はドローンで撮影した上篠路雪堆
積場を見ていただく予定です!
以上、K.O.シローでした!
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