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役場庁舎建設工事(建築主体工事)
建築事業
2019.08.23
防災機能が充実した庁舎~現場報告
浜中町役場新庁舎は4つの基本理念のもと計画されました。
その1つが『防災機能が充実した庁舎』です。
この防災機能を支える建物の構造方式に免震構造が採用されています。
免震構造については後ほど触れることとしまして先ずは建設地の紹介です。
建設地は霧多布市街地を望むことが出来る浜中町湯沸の標高約42mの高台に位置し、
浜中湾・琵琶瀬湾も見渡せ晴天時の景色は最高です。
完成イメージ(写真中央が新庁舎)
琵琶瀬湾眺望
2019年4月
土木工事による造成が終わりいよいよ建築工事開始となります。
2019年5月
高台の地層は頁(けつ)岩と呼ばれるとても硬い層(岩盤)が広がっていて、この層を支持に建設します。
ということで何はともあれ先ずは掘削工事スタート(頁岩がゴロゴロ出てきました!!)。
掘削工事全景
人の頭ほどの大きさに割れた頁岩
2019年6月
掘削工事も終わりさぁ基礎工事!の前にここで免震構造のお話です。大地震から建物を守る方法に『免震構造』があります。揺れる地面と建物の間に『免震装置』を入れ建物に伝わる揺れを減らします。この建物を『免震建物』と呼びます。『免震装置』が最下床下に設置されるか建物の途中階に設置されるかで基礎免震建物あるいは中間層免震建物と区別され、新庁舎は基礎免震建物となります。
工事は先ず免震装置を設置するための免震層とよばれるピットを作り次に免震装置を乗せるための土台(礎柱)を設け設置します。設置した免震装置の上部にいよいよ建物基礎(1階床部分)の施工となります。
ということで6月からは免震層を成す幅31m×全長53.9m×厚さ1mの耐圧版(鉄筋コンクリート造)の施工に入ります。
耐圧版配筋状況
耐圧版配筋進捗
耐圧版コンクリート打設(4回に分けて施工しました)
2019年7月
耐圧版の施工が完了、免震装置を乗せる礎柱工事に移ります。
礎柱工事では免震装置を設置するベースプレートを予め取り付けたプレートの下に生コンクリートを密実となるよう慎重に打設・充填します。
生コンクリート打設
礎柱打設完了
2019年8月
完成した礎柱に細心の注意を払い免震装置を設置していきます。
今回設置した免震装置はアイソレータと呼ばれる種類のもので大きく2種類設置しました。
アイソレータとは、建物を支持して地震が起きたときには建物をゆっくりと移動させる装置のことです。
・積層ゴム:ゴムと鋼板が交互に重なっており『ゴムの柔らかさ』によって地震の激しい揺れを水平方向にゆっくり揺れるようにしてできるだけ建物に伝わらないようにします。今回は天然ゴム系積層ゴムと高減衰ゴム系積層ゴムの2種類を使いました。
・転がり支承:中にボールベアリングを有しており、地震時にボールベアリングがレールを転がり移動することで地震の揺れをできるだけ建物に伝わらないようにしています。
積層ゴム取付
積層ゴム
転がり支承
2019年8月末
免震装置の設置も無事終わり次回は基礎工事へ移っていきます。
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