現場レポート
現場レポート
2024.0626
教育文化会館大規模改修工事 vol.3
2024年6月初めに、再び現場にお邪魔しました。
地域の文化活動やイベントの重要な拠点として、市民に親しまれてきた教文の現在をのぞいてきました。
エントランスは照明器具が一新されました。シンプルで美しい折上げ天井となりました。
長年使用されてきた内部のタイルは経年劣化により接着力が低下している箇所があります。これからも建物を安全に使用していくために、脆弱な部分は専用の接着剤を注入して補修します。
写真のように丸く跡が残っている部分は、注入の為の穴があけられた箇所となります。普段は気にならないポイントかもしれませんが、見かけた際には少し気にしてみてください。
ホールや客席部分の改修も進んでいます。
こちらは客席が取り外され、天井や、壁タイルの改修が行われました。
天井の改修については、全国で地震時の天井の脱落による被害が報告されており、建築基準法に基づく天井脱落対策の規制が強化されました。
脱落によって重大な危害を生ずる恐れのある天井を“特定天井”といい、新築の建物では天井の材料を軽くすることで脱落のリスクを低減するなど、天井脱落対策に係る基準への適合が義務付けられています。
今回の工事のような既存建物については、ネットの設置やワイヤーによる天井の補強等により、天井が損傷しても落下しないよう基準が設けられています。
教育文化会館のホールの天井は、ネットの設置が行われました。(よくみると天井にネットが張られています。)
今回採用されたネットは、張力のかかった2方向(XY方向)に支持用のワイヤーが張られ、それにネットを固定しています。また、ネットが目立たないよう天井の色に合わせています。
このように、より安全に建物を使用していただけるような設備も設置されているんですね。
教育文化会館が新たな姿で再オープンする日を心待ちにしながら、工事の進捗を見守っていただけると嬉しく思います。
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